白内障とは水晶体が濁る病気です。
ほとんどの場合が加齢によるもので、人によって発症の早い遅いはありますが、決して特別な病気ではなく、長生きすれば誰もがなる病気です。
進行を遅らせる点眼薬で経過観察をする場合もありますが、根本的な治療ではありません。
「治す」方法は、「白内障手術」という方法ひとつだけになります。
手術にはなりますが、白内障は治すことのできる病気です。
当院では点眼麻酔を使用しています。手術中、触られている感覚はありますが、痛みはほとんど感じません。
※個人差があります
2mm~3mmの小さな傷口をつくり、水晶体の表面を覆う膜を円形にくりぬきます。
器具の先から出る「超音波」という細かい振動で、濁った水晶体を小さく砕きながら、掃除機のように吸い出していきます。
吸い出した水晶体の代わりに、人工の眼内レンズを入れます。
レンズは柔らかいアクリル素材でできており、小さな傷口からも折りたたんで中へ入れることができます。
中でふわぁっと広がった眼内レンズを、嚢(のう)という水晶体を包んでいた袋内に固定します。
傷口が小さいので、糸で縫合することはありません。
傷口は数日~1週間程度で自然にとじていきます。
眼内レンズとは、白内障手術の際に吸い出した「水晶体」の代わりとなる「人工水晶体」のことです。
およそ幅6mm、全長13mmの柔らかいアクリル素材でできており、レンズの寿命は半永久的で50年以上もつと言われています。
(※レンズの種類によって多少異なります)
眼内レンズの種類は、大きくわけて「単焦点眼内レンズ」と「多焦点眼内レンズ」の二種類があります。 どういったものを、どのくらいの距離から、どのように見たいか?は、手術を受けられる方それぞれの仕事や趣味、生活スタイルによって異なりますので、ご相談の上、お一人お一人に合った眼内レンズをお選びいただきます。
眼内レンズの選択について詳しく見る
※遠くにピントを合わせた場合の単焦点眼内レンズの見え方
ピントが合う距離が1つ
見える範囲が狭い
ピントの合いやすい範囲が限定される
見える質は良い
ピントを合わせた部分はくっきりと見えやすい
単焦点眼内レンズは、ピントの合う距離が1つです。
「遠く」「近く」など、どの場所にピントを合わせるかは、ご本人と相談の上決めていきます。
合わせたピント以外の距離を見るときには、メガネが必要になります。
たとえば、日常生活では運転をしたりテレビを見たりと「遠く」を見るシーンが多くあります。
そのため、多くの方が眼内レンズの焦点を「遠く」に合わせます。
その場合、本を読んだり物を書いたりする「近く」を見るシーンに関しては、術後に老眼鏡を使用してお過ごしいただくことになります。
※術後の見え方には個人差があります。
単焦点眼内レンズは健康保険の適応です。
健康保険の負担割合によって、手術費用が異なります。
(3割負担の方は片眼約6万円、1割・2割負担の方は約2万円)
※多焦点眼内レンズの見え方
ピントが合う距離が複数
見える範囲は広い
手元から遠くまで広い範囲が見える
見える質はおおむね良い
ピントが少し甘くなる
多焦点眼内レンズは、ピントの合う距離が複数あります。
外から目に入ってきた光を振り分けることによって、「遠く」にも「近く」にも焦点が合いやすくなる眼内レンズです。
焦点を分散させていることで全体的にピントがやや甘くなる傾向はありますが、ある程度の老眼も治すことができるため、「眼鏡をなるべくかけたくない」という方におすすめです。※術後の見え方には個人差があります。
眼内レンズの選択について詳しく見る
多焦点眼内レンズは、健康保険の適応ではないため、「多焦点眼内レンズを用いた白内障手術(水晶体再建術)」にかかる費用は自己負担となります。
ただし、厚生労働省認可の多焦点眼内レンズを用いた白内障手術を受ける場合は、保険適用外の治療を保険適用の治療と合わせて受けることができる「選定療養」の対象となります。
通常の白内障手術費用(保険診療分)とは別に自由診療分の差額を追加してご負担いただきます。
| 1、2割負担 | 3割負担 | |
|---|---|---|
| 片眼 | 18,000円 | 約60,000円 |
| 両眼 | 18,000円 | 約120,000円 |
※価格は税込です。
1割、2割負担の方は、高額療養費制度により一ヶ月期間内でお支払いいただく医療費の上限負担額が18,000円と定められていますので、片眼、両眼共に18,000円になります。
3割負担の方も、高額療養費制度がありますので、自己負担限度額を超えた額の医療費をお支払いいただいた場合には払い戻しがあります。
現在は、手術前に手続きをして「マイナ保険証」※1または「限度額適用認定証」※2を当院の窓口にご提示いただくと、窓口での支払いを自己負担上限額までにとどめることができます。
※1「マイナ保険証」で自己負担限度額を確認する方法
窓口でマイナ保険証(健康保険証利用登録を行ったマイナンバーカード)を提出し、「限度額情報の表示」に同意する方法です。
※2「限度額適用認定証」の申請方法
国民保険の場合はお住いの市役所へ、社会保険の場合はご加入の保険者によって異なりますので、会社もしくは保険証に記載されている保険者にお問い合わせください。
70歳以上の方は、手続きをしなくても自動的に窓口での支払いが自己負担限度額までになります。ただし、所得区分が低所得者の場合は「限度額適用認定・標準負担額減額認定証」が必要となります。
厚生労働省認可の多焦点眼内レンズを用いた白内障手術を受ける場合、「選定療養」※1として通常の保険診療分とは別に自由診療分の費用を追加してご負担いただきます。
多焦点眼内レンズの対象となる患者様には、診察時に詳しくご説明させていただきます。
※多焦点眼内レンズの手術費用(自由診療分)は、高額療養費の対象にはなりませんのでご注意ください。
※1 選定療養
「選定療養」とは、追加費用を自己負担することで、保険適用外の治療を保険適用の治療と合わせて受けることができる医療サービスです。
厚生労働省の定めにより、多焦点眼内レンズを用いた白内障手術は、2020年の3月末で先進医療から除外され、2020年4月より選定療養の対象となりました。
選定療養は、患者様ご自身が選択してお受けいただくことができます。
| 眼内レンズ種類 | 費用 | |||
|---|---|---|---|---|
| パンオプティクス (Alcon) |
片眼 |
保険診療 自己負担分 |
+ | 300,000円 |
| 両眼 | 600,000円 | |||
| ビビティ (Alcon) |
片眼 | 300,000円 | ||
| 両眼 | 600,000円 | |||
| ファインビジョン (BVI) |
片眼 | 300,000円 | ||
| 両眼 | 600,000円 | |||
| オデッセイ (J&J) |
片眼 | 350,000円 | ||
| 両眼 | 700,000円 | |||
※価格は税込です。
高額療養制度と医療費控除について詳しく見る白内障手術は短時間で終わる安全で簡単な手術ですが、術後のケアはとても大事です。 無理をしないようご注意ください。
※記載されている期間、内容はあくまでも目安です。 目の状態によって個人差があります。
手術に付添いは必要ですか?
お一人でもお越しいただけますが、手術当日は車の運転をすることができません。お付き添いの方と一緒にお越しいただくか、当院は無料送迎サービスをご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。
手術費用を教えてください
手術内容や使用する薬剤、また健康保険の負担割合により異なります。
およその目安として、3割負担の方は片眼約6万円・1割負担の方は約2万円です(健康保険適応の単焦点眼内レンズの場合)。
詳しくはこちらをご覧ください。
手術後、運転は何日目から可能ですか?
翌日から運転していただけます。ただし、術前と見え方が変わっておりますので、様子をみながら慎重に運転することをおすすめいたします。
白内障手術で緑内障も一緒に治りますか?
白内障手術では緑内障は治りません。白内障と緑内障は全く別の病気です。
手術を受けたいのですが、通院回数はどれくらいですか?
診察結果により異なります。特に問題がなければ手術前に2回ほど、そして手術日とその翌日、最低4回お越しいただくことになります。その後は術後の状態により経過観察となることが多いです。
初めて行ったその日に手術してもらえますか?
いいえ、初診当日に手術はできません。事前に検査、診断、手術の説明と了解、及び日程相談等を行います。「白内障かも?」と感じたらまずは診察をお受けください。
手術は痛くないですか?
「痛み」は各個人の主観のため断言できませんが、ほとんどないと言われています。基本的には、麻酔も注射ではなく目薬で行うため痛みは少なく、手術中は「水で目を洗っているような感覚」といわれることが多いです。
手術中、目は見えていますか?
手術しない方の目は布で覆われているため見えません。手術している方の目は見えていますが、顕微鏡の光がまぶしく、光や影がもやもや動くのが分かる程度。ほとんど、何をしているのかはわからない状態です。
目は手術後どのくらいで見えてきますか?
術後の見え方には個人差があります。手術当日は瞳孔が開いている為ぼんやりとしていますが、手術翌日からは徐々に見え方が安定してきます。
手術後、どのくらいで仕事に復帰できますか?
お仕事の内容や術後の状態によって異なります。
術後の経過が良好であれば、デスクワークの場合、翌日から仕事に復帰していただける方もみえます。ホコリが多い中でのお仕事や、体力を使うお仕事の場合は診察時にご相談ください。
0598-21-5222